May 4th, 2011
有機薄膜太陽電池の大面積化手法を大日本印刷が開発、効率は4%
大日本印刷は、2009年6月、印刷技術を用いて50mm角の有機薄膜太陽電池を試作した(図1)。変換効率は4%である。2012年にサンプル出荷を開始し、2015年に量産出荷の開始を予定する。
今回の開発は小面積パネルでの変換効率を高めるというよりも、大面積化した場合の変換効率維持を目指したものだ。同社によれば、2mm角の有機薄 膜太陽電池で5%の変換効率が得られたとしても、同じ材料、構造のまま50mm角に広げると、変換効率が0.1%まで低下するという。
現在各社が試作中の有機薄膜太陽電池は有機物からなるpn接合部が発電層となる。太陽光を受ける側から、ITO透明電極、p型材料、n型材料、金 属電極を積層している。実際にはp型材料とn型材料を混合し、接合面積を高める工夫が施されており、電極と有機材料の間にも電子・正孔の取り出し層が設け られている。
このような構造を採った場合、正孔を通す透明電極の高い電気抵抗がボトルネックになる。大面積化を進めた場合、例えばパネル中央部で生成した正孔が抵抗のために無駄になってしまう。
大日本印刷の手法は、透明電極の下部に印刷手法であるフォトエッチング法を応用して抵抗が低い補助電極を設けるというものだ。
今回は、樹脂上に太陽電池を形成した。今後は、PETフィルムとロール・ツー・ロール(R2R)法を組み合わせた量産手法を確立するとした。